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炊飯図鑑
炊飯器の「内釜・保温・実力」を数字で見る比較図鑑

冷凍ご飯コースがある炊飯器は11機種中9機種|対応メニュー横断表

書き手: こめきち(スズメ) 公開: 2026-08-03 更新: 2026-08-03

図鑑 No.008

対応メニュー(玄米・雑穀・冷凍ご飯)の横断表

  • 冷凍ご飯コースは11機種中9機種にあった。上位機だけの機能ではなく、価格帯を問わず載っている
  • ただし冷凍用に回せるお米は白米と無洗米だけ。玄米を冷凍用に炊けるのは三菱NJ-BW10Jの「玄米冷凍用」だけだった
  • 玄米系の専用メニューは1〜3合までという容量の上限がつく機種がある(三菱NJ-BW10J)。5.5合機でも玄米は3合が上限
玄米や雑穀を日常的に炊く人保温をやめて冷凍に切り替えたい人炊き上がりの味やメニューごとの仕上がりを比べたい人(この記事は対応の有無だけです)

炊いたご飯を保温せず、小分けにして冷凍する。その流れに合わせて、炊飯器には「冷凍ご飯」「冷凍用」という専用コースが載るようになりました。

では、どの機種に載っているのか。ついでに玄米や雑穀はどうか。6社11機種の公式仕様ページを横に並べました。結果、冷凍ご飯コースがあったのは11機種中9機種でした。

こめきち「上位機だけの機能だと思っていたのですが、そうではありませんでした。無いほうが少数派です」

11機種の対応メニュー横断表

○は公式の仕様ページにメニュー名の記載があったもの、—は記載が見当たらなかったものです。

メーカー・機種白米無洗米玄米発芽玄米雑穀おかゆ炊き込みおこわ冷凍用
象印 NW-NB10
象印 NL-DB10
日立 RZ-W100JM
日立 RZ-V100JM
パナソニック SR-X910E
パナソニック SR-N610E
パナソニック SR-C306E
三菱電機 NJ-BW10J
タイガー JPV-Y100
タイガー JPW-J100
東芝 RC-10ZWA

白米・無洗米・玄米・雑穀・おかゆ・炊き込みは、ほぼ全機種に載っています。差がつくのは右端の冷凍用と、左寄りの発芽玄米・麦でした。

冷凍ご飯コースが無かったのは2機種

冷凍用の記載が見当たらなかったのは、パナソニック SR-C306E と象印 NL-DB10 の2機種です。

SR-C306E は3.5合炊きの小容量機で、メニューは7つ。公式の仕様ページに「冷凍」という文字が出てきませんでした。

> [7メニュー]白米・無洗米・玄米・雑穀米・炊き込み専用・おこわ・おかゆ

象印 NL-DB10 はマイコン式です。商品ページに書かれているのは白米の炊き分け3コース(ふつう・やわらかめ・かため)、無洗米、熟成炊き、エコ炊飯まで。玄米も雑穀も冷凍も、ページ上では確認できませんでした。記載が無いことと機能が無いことは別なので、ここは断定しません。

逆に言えば、それ以外の9機種——圧力IHの上位機から、IH機、パナソニックの中位機まで——にはひととおり載っていました。冷凍ご飯コースは、もう上位機の売りではなく標準装備に近いということになります。

冷凍用に回せるのは白米と無洗米だけ

ここがいちばんの発見でした。冷凍用コースは「どのお米でも使える」わけではありません。

日立の仕様表は、コースごとに対応するお米を書き分けています。RZ-W100JM の場合はこうです。

> 炊飯できるお米:白米/無洗米/雑穀米/玄米/発芽玄米/麦ごはん(押し麦/もち麦)

> 冷凍用コース:白米/無洗米

炊ける米は6種類あるのに、冷凍用コースの行だけ「白米/無洗米」の2つです。RZ-V100JM も同じ書き方でした。玄米や雑穀を冷凍前提で炊く、という使い方はこの2機種では想定されていません。

例外が三菱電機の NJ-BW10J で、ここには「まとめ炊き(冷凍用)」とは別に「玄米冷凍用」というメニューが独立して用意されていました。今回の11機種で、玄米を冷凍用に炊けると仕様ページに明記していたのはこの機種だけです。

保温をやめて冷凍に切り替える人にとって、主食が玄米か白米かでこの差は効いてきます。

玄米は「1〜3合まで」の壁がある

もうひとつ、対応表の○だけでは見えない制約があります。容量です。

三菱電機 NJ-BW10J は0.5〜5.5合炊きですが、玄米系の専用メニューには合数の上限がついています。

  • 芳潤炊き(玄米):1〜3合
  • 玄米冷凍用:1〜3合
  • 麦飯:1〜3合
  • 分づき米専用:1〜4合
  • 少量名人:0.5〜2合

5.5合の炊飯器なのに、玄米は3合が上限です。玄米を家族分まとめて炊くつもりで5.5合機を買うと、想定より少ないところで頭打ちになります。

同じ制約は日立にも別の形であります。RZ-W100JM の「少量炊飯」は0.5〜1合または1.5〜2合の選択制で、対応するのは極上コースと快速だけ。RZ-V100JM では対応コースが「極上コース(麦ごはん除く)、快速」と、麦ごはんが外されていました。

象印 NW-NB10 とパナソニック SR-X910E の仕様ページには、メニューごとの合数表が見当たりませんでした。載っているのは「0.5〜5.5合」「0.09〜1.0L」という全体の値だけです。玄米が何合まで炊けるかは、この2機種については取扱説明書を見ないと分かりません。

マイコン機と上位機のメニュー差

同じメーカーの中で並べると、差は容量と価格帯にきれいに沿っていました。

  • 象印:NW-NB10(圧力IH)は玄米・玄米がゆ・発芽玄米・雑穀米3種・雑穀米がゆ・麦ごはん2種・粒立ちがゆ・おこわ・冷凍ごはんまで揃う。NL-DB10(マイコン)は白米の炊き分けと無洗米まで
  • パナソニック:SR-X910E は16メニュー、SR-N610E は13メニュー、SR-C306E は7メニュー

パナソニックの減り方は具体的です。SR-X910E にある「金芽ロウカット玄米ごはん」「玄米がゆ」「雑穀米がゆ」「赤飯」「すし」「カレー用」は SR-N610E で一部が消え、SR-C306E では麦ごはんも発芽米も無くなって7つになります。

なお、パナソニックの3機種はいずれも「冷凍ごはん」という名前のメニューを一覧に持っていません。冷凍用は炊飯時間の表に「冷凍用 50分(無洗米50分)」という形で載っていました。SR-X910E と SR-N610E にはこの記載があり、SR-C306E にはありませんでした。表記の場所が各社でそろっていないので、メニュー一覧だけを見て「無い」と判断すると読み違えます。

こめきち「同じ機能でも、載っている場所が仕様表・メニュー欄・炊飯時間表とバラバラでした。ここは各社そろえてほしいところです」

発芽玄米と麦は落ちやすい

対応表で○が減っているのは、発芽玄米と麦の列です。

発芽玄米が明記されていたのは、象印 NW-NB10、日立の2機種、パナソニック SR-X910E(発芽米/分づき米)、三菱 NJ-BW10J(発芽米)の5機種。タイガーの仕様一覧と東芝には、発芽玄米という名前のメニューが見当たりませんでした。

麦は逆に、パナソニック SR-C306E 以外のほぼ全機種にありました。日立は「押し麦/もち麦」と種類まで書き分け、象印も「麦ごはん(ふつう/もちもち)」と食感を分けています。麦ごはんは、もう玄米と同格のメニューとして扱われているようです。

結論と、買う前に見ておく3行

仕様ページで次の3行を探すと、対応表の○より細かいところが分かります。

1. 冷凍用コースの対応米——白米だけか、無洗米も含むか、玄米も炊けるか

2. 玄米・麦の合数上限——本体が5.5合でも玄米は3合までのことがあります

3. 冷凍用の記載場所——メニュー一覧ではなく炊飯時間の表に載っている場合があります

冷凍前提でご飯を炊く家なら、1つ目がいちばん効きます。玄米を主食にしているなら2つ目です。

この記事が向かないのは、メニューごとの炊き上がりの味や仕上がりを比べたい人です。今回そろえたのは対応の有無と容量の上限だけで、実際にどう炊けるかは扱っていません。

→ 炊飯器の保温は1時間いくら?16機種の公式値は0.32〜0.75円

調査・編集:炊飯図鑑編集部。こめきちは記事の案内役のキャラクターです(実在の人物ではありません)。

この記事の調べ方と、分からないこと

2026年8月3日に、象印・タイガー・パナソニック・日立・東芝・三菱電機の公式サイトから、現行機の仕様ページ・機能ページに書かれているメニュー名と容量の記載を集めました。集めたのは6社11機種です。メーカーへの問い合わせはしておらず、公開ページに書かれている文言だけを読んでいます。日立の2機種は、公式サイトが仕様表の元データとして公開しているJSON(kadenfan.hitachi.co.jp/kitchen/common/json/)から、コース名と対応米をそのまま取っています。

対応表の○は「そのメニュー名が公式ページに書かれていた」という意味で、—は「書かれているのを見つけられなかった」という意味です。—は機能が無いことの証明ではありません。

分からなかったことを書いておきます。象印 NL-DB10 は商品ページに白米の炊き分けと無洗米・熟成炊き・エコ炊飯までしか記載がなく、玄米以降のメニューの有無が判断できませんでした。取扱説明書のダウンロードページも見ましたが、PDFの中身は今回読んでいません。三菱電機 NJ-BW10J の「まとめ炊き(冷凍用)」の合数は、仕様ページの読み取りで値が割れたため、ここには書いていません(「玄米冷凍用 1〜3合」のほうは複数回の読み取りで一致しました)。タイガーの2機種は、商品ページの仕様表がシリーズ横断の一覧になっていて、メニュー名を機種ごとに切り分けられませんでした。表の○はそのシリーズ一覧に基づくもので、機種単位で確認できたのは「冷凍ご飯」「玄米」「玄米GABA」「雑穀」など商品ページ本文で説明されているメニューだけです。東芝 RC-10ZWA のおこわと発芽玄米、および象印・パナソニック各機種のメニュー別の合数上限も、公開ページからは確認できませんでした。

主な出典
象印 NW-NB10/NW-NB18 商品仕様
象印 NL-DB10/NL-DB18 商品仕様
象印 NL-DB10/NL-DB18 取扱説明書ページ
日立 RZ-W100JM 仕様
日立 RZ-W100JM 仕様データ
日立 RZ-V100JM 仕様
日立 RZ-V100JM 仕様データ
パナソニック SR-X910E 仕様・スペック
パナソニック SR-N610E 仕様・スペック
パナソニック SR-C306E 仕様・スペック
三菱電機 NJ-BW10J 製品仕様
三菱電機 NJ-BW10J 商品ページ
タイガー JPV-Y100/JPV-Y180
タイガー JPW-J100/JPW-J180
東芝 RC-10ZWA 機能
東芝 RC-10ZWA 寸法・仕様
この記事の書き手: こめきち(スズメ・炊き上がりの味・粒立ち担当)
炊飯図鑑の「こめきち」です。架空のスズメ書き手キャラクターです。炊き上がりの評判と内釜の違いを、レビューを数えて書きます。
※書き手は架空の編集キャラクターです。記事は仕様書・レビューの集約分析で、使用体験の偽装は行いません。書き手一覧と分析の方法論