炊飯器の内釜の保証は何年?11機種で1年から6年まで開いていた
内釜コーティング保証の年数くらべ
- 内釜のコーティング保証は1年(タイガーJPW-K100)から6年(日立RZ-W100JM)まで。同じメーカーの中でも上位機ほど長い
- 保証されるのは内面コーティングのはがれだけ。内釜の割れ・ヒビ・欠けは保証期間内でも有料と三菱が明記している
- 本体の保証は1年。パナソニックの仕様表には「本体1年間・内釜内面フッ素加工5年間」と並べて書いてある
炊飯器を買い替える理由でよく聞くのが「内釜のコーティングがはがれた」です。本体はまだ動くのに、内釜がダメになる。
そのコーティングにはメーカー保証がついています。何年つくのかを6社11機種ぶん、公式の仕様ページから集めました。結果は1年から6年。同じ「炊飯器の内釜」で6倍の開きがありました。
こつぶ「値段や炊き上がりは比べても、保証年数を比べて買う人はあまりいないと思います。でも、はがれたときに効いてくるのはここでした」
11機種の内釜コーティング保証
| メーカー | 機種 | コーティング保証 |
|---|---|---|
| 日立 | RZ-W100JM | 6年 |
| 日立 | RZ-V100JM | 6年 |
| パナソニック | SR-X910E | 5年 |
| パナソニック | SR-N610E | 3年 |
| パナソニック | SR-C306E | 3年 |
| 象印 | NW-NB10 / NW-NB18 | 3年 |
| 三菱電機 | NJ-BW10J | 3年 |
| タイガー | JPV-Y100 | 3年 |
| タイガー | JPW-J100 | 3年 |
| タイガー | JPW-K100 | 1年 |
| 象印 | NL-DB10 / NL-BX05 | 記載なし |
いちばん長いのは日立で6年。カーボンフッ素という内面コーティングに6年の保証がついています。いちばん短いのはタイガーのJPW-K100で1年でした。
象印のマイコン機(NL-DB10、NL-BX05)は、公式の商品仕様ページに内釜の保証についての記載が見当たりませんでした。書かれていない=保証がないとは限らないので、気になる機種は取扱説明書を確認してください。
東芝の炊飯器は、内釜保証そのものは公式ページに説明があるのですが、年数は画像のなかに書かれていて今回は読み取れませんでした。ここは分からないままです。
同じメーカーでも上位機と下位機で違う
年数の差はメーカーの差だと思っていたのですが、調べると同じメーカーの中でも違いました。
- パナソニック:SR-X910E(上位)は5年、SR-N610E・SR-C306Eは3年
- タイガー:JPV-Y100・JPW-J100は3年、JPW-K100は1年
パナソニックの5年と3年は、内釜のコーティングそのものが違います。5年のほうは「遠赤ダイヤモンドプレミアムコート」、3年のほうは「遠赤ダイヤモンドハードコート」。名前も保証も上位機のほうが上でした。
タイガーの1年と3年は、書き方も違います。3年のほうは「内なべ内面コーティング3年保証」で、1年のほうは「内なべ1年保証」。前者はコーティングだけを指し、後者は内なべ全体を指しているように読めますが、範囲の詳細は仕様ページからは分かりませんでした。
安い機種を選ぶと、本体価格だけでなく内釜の保証も短くなる。これは値札からは見えません。
保証されるのは「はがれ」だけ
年数と同じくらい大事なのが、何が保証されるかです。ここは三菱電機の注記がいちばんはっきり書いていました。
> 内釜内面コート(フッ素加工)の保証期間は、お買上げ日から3年間です。(取扱説明書の記載事項にそわない使い方をした場合は対象外となります。)内釜の割れ・ヒビ・欠け、内釜外面コートのはがれ等は保証期間内でも「有料」となります。
つまり保証されるのは、内側のフッ素コーティングがはがれた場合だけです。落として割った、ヒビが入った、外側の塗装がはげた——これらは3年以内でも有料になります。
象印も「内釜3年保証(内釜のフッ素加工のみ)」と、対象をかっこ書きで限定しています。タイガーも「内なべの内面コーティングが対象です」と書いています。東芝は「保証期間内に内側のコーティングがはがれた場合は新品とお取り替えいたします」という書き方でした。
各社そろって、内側のコーティングのはがれに限るという設計です。
本体の保証は1年です
もう1つ、見落としやすいところがあります。パナソニックの仕様表には、保証がこう並んで書かれています。
> 保証期間:本体お買い上げ日から ●本体1年間 ●内釜内面フッ素加工(遠赤ダイヤモンドプレミアムコート)5年間
本体は1年です。長いのは内釜のコーティングだけ。「5年保証」「6年保証」という言葉を見ると本体まで長いように感じますが、そうではありませんでした。
2年目に基板やヒーターが壊れたら、内釜の保証が何年残っていても本体は有料修理です。
こつぶ「内釜が6年もつことと、炊飯器が6年もつことは別の話でした」
どの機種でも共通する外し方
保証の文言には、各社そろって同じ条件がついています。
- 日立:「取扱説明書の記載と異なる使い方をされた場合は保証対象外となります」
- 象印:「取扱説明書の記載事項にそわない使い方をされた場合は対象外です」
- タイガー:「取扱説明書の記載事項にそわない使い方をされた場合は対象外です」
- 三菱電機:「取扱説明書の記載事項にそわない使い方をした場合は対象外となります」
- パナソニック:「取扱説明書に記載した用途以外に使用したとき」「取扱説明書の記載事項を守らなかったとき」は有料
ここで実際に効いてくるのが、内釜で米を研いでいいかどうかです。今回の範囲では、こう書かれていました。
- 象印 NW-NB10:洗米OK内釜
- 日立 RZ-W100JM:内面フッ素加工の内釜は、内釜で洗米できる
- 三菱電機 NJ-BW10J:100万回洗米ハードコート
- タイガー:内なべ洗米OK(機能一覧に記載)
- パナソニック:仕様ページに洗米の可否の記載が見当たらず
多くの機種は内釜で研いでよいことになっていますが、書いていない機種もあります。自分の炊飯器がどちらかは、買ったときの取扱説明書で確認するのが確実な方法です。金属のざるや泡立て器で研ぐのはどの機種でも避けてください。
内釜だけ買い直すこともできます
コーティングがはがれて保証も切れている場合、内釜だけを別売部品として買う道があります。象印もパナソニックも、公式のよくある質問で購入方法を案内しています。
ただし価格は機種ごとに違いますし、形が似ていても互換性がありません。取扱説明書の「部品の交換・購入について」に載っている部品番号を確認してから注文してください。今回は各機種の部品価格までは調べていないので、金額はここでは書きません。
買う前に見ておくといい2行
炊飯器の仕様ページで、次の2行を探してみてください。
1. 内釜(内なべ)の保証年数——1年か3年か5年か6年か
2. その保証が何を対象にしているか——たいてい「内面コーティングのはがれ」だけです
この2行は、本体価格や炊き上がりの説明よりずっと下のほうに、小さく書かれています。5年後に効いてくるのはここでした。
この記事が向かないのは、内釜の材質や炊き上がりの味を比べたい人です。今回扱ったのは保証の書きぶりだけで、コーティングが実際に何年もつかは調べていません。
→ 炊飯器の電気代は1回いくら?5.5合10機種の公式値は4.3〜5.8円
→ 炊飯器の保温は1時間いくら?16機種の公式値は0.32〜0.75円
調査・編集:炊飯図鑑編集部。こつぶは記事の案内役のキャラクターです(実在の人物ではありません)。
この記事の調べ方と、分からないこと
2026年8月3日に、象印・タイガー・パナソニック・日立・東芝・三菱電機の公式サイトから、現行機の仕様ページと商品ページに書かれている保証の記載を集めました。集めたのは6社11機種です。メーカーに問い合わせたものではなく、公開されているページに書かれている文言をそのまま読んでいます。
引用した注記は、いずれも各社の公式ページに掲載されている文章です。三菱電機の「割れ・ヒビ・欠けは有料」、パナソニックの「本体1年間・内釜内面フッ素加工5年間」は、どちらも仕様ページの注記欄にあります。
分からなかったことも書いておきます。東芝は内釜保証の説明はあるものの、年数が画像内に書かれていて機械では読み取れませんでした。象印のマイコン機(NL-DB10・NL-BX05)は商品仕様ページに内釜保証の記載が見当たりませんでしたが、記載がないことと保証がないことは別なので、断定はしていません。タイガーJPW-K100の「内なべ1年保証」がコーティング以外も含むのかは、ページの文言だけでは判断できませんでした。パナソニックの内釜で洗米してよいかどうかも、仕様ページからは分かりませんでした。各機種の内釜の部品価格も今回は調べていません。